私の入団エピソード

個人的に思い出すままに。

ロンドン駐在から帰国して、プロのピアノトリオの伴奏付きで、ジャズコーラスをカルテットで
ピアノバーなどで歌って楽しんでいましたが、
バーバーショップを多人数で歌っているコーラスがあるらしいから見てきて、とリーダーに言われて 
偵察に江東文化センターでの東京バーバーズの練習を拝見に行きました。2003年のことです。

それまでバーバーショップは、カルテットでやるものと思っていたし、自分もその経験しか無かったので、ヘエーこんなコーラスがあるんだあと不思議な物を見た気持ちでした。しかも振りが付いてる!!
自分が想像していた物とはかなり違う本場物と思いました。

振りが付く部分には些かの戸惑いはあったものの、その場で入団を申し入れたものです。

私の報告を聞いたリーダーは、「何だもうミイラになっちまったのかえ!(笑)」(GEO 栗本)

初めての海外の大舞台で

何と言っても第4回環太平洋バーバーショップ大会(クライストチャーチ)のカルテット部門に出場したことです。

2004年の春、誘われるままに初代Heart Strings(カルテット名)に参加、リードとして10月のカルテットコンテストに出場し、初めて海外の大舞台で歌うことになりました。しかし、練習は思うほど簡単には行きませんでした。

大会にはTBから3チームがエントリー予定で、他の2チームはかなり練習を重ねていましたが、バーバーショップを始めたばかりの私は暗譜もままならない状況で、チーム全員とても不安でした。

また8月のTB合宿で、3チームが前任コーチのGary Steinkamp氏から指導を受けた時、心配のとおり私のチームHeart Stringsの仕上がりが最も不足で、Garyからはカルテットにおけるリードとしての心構えを教わり、藁にもすがる思いでレッスンに足しげく通うという努力もしました。3チームのうち1チ-ムは、スケジュールの合わないメンバーが出て泣く泣くエントリーを断念、私たちHeart Stringsを含む2チーム体制で、カルテットコンテスト本番に臨むこととなったのです。

カルテット大会は一般?とシニアの2部門があり、シニアは持ち歌が2曲で1回の審査で終わりですが、一般はセミファイナル2曲、ファイナル2曲の計4曲提出しなければなりません。Heart Stringsは、私の年齢の関係で参加は一般部門でしたので4曲用意はしましたが、大会が近づくにつれ、誰からともなく「最初の2曲をしっかり歌おう」という意見が出てまとまり、準決勝で歌った一曲は、「Make ‘em laugh」でした。

エントリーは、50チームに少し欠けるくらいだったと思いますが、決勝進出は14チーム?だったかと。その中でわがHeart Stringsの結果は何と11位。

スタンディング・オベイション!!!実は決勝に残ることは、東洋人初の快挙だったらしいです。勿論、一躍時の人。点数も結構良かったようで、この上なくうれしかった思い出は、ずっと忘れないでしょう。

審査の後審査員によるレクチャーがあり、英語の発音を指摘されたオーストラリアやニュージーランドのチームもあったのに、我がHSは発音についての注意はされず、音楽表現についてのアドバイスをもらったようでした。英語が綺麗だった?(笑)努力の甲斐がありましたね。

筆者t’Dash 岩田:左から2番目

さて、ファイナルはと言いますと、案の定最下位14位に落ちてしまいましたが、まさに急ごしらえのチームでこの上なく素晴らしい体験をさせてもらったことに、たいへん感謝しております。(t’Dash 岩田)